株式投資で私が最も重視しているのは、
- 今の株価は企業価値に対して適正なのか
- 数年後、企業価値がさらに大きくなっている可能性があるのか
この2点です。
証券マンにもさまざまなタイプがいますが、私はどちらかというと「王道」を好むタイプです。
短期で何倍にもなるようなテーマ株よりも、しっかり利益を積み上げられる企業を、中長期で保有する投資スタイルを意識しています。
そのため、今回紹介する銘柄は少し地味に感じるかもしれません。
しかし、「現役の証券マンは実際にどんな銘柄を見ているのか」を知りたい方には、参考になる内容だと思います。
今回は、私が今注目している3銘柄をご紹介します。
イオン(8267)
1銘柄目はイオンです。
イオンというと総合スーパーのイメージが強いですが、実際には
- GMS(総合スーパー)
- スーパーマーケット
- ドラッグストア
- 金融
- ディベロッパー(ショッピングモール)
など、非常に幅広い事業を展開しています。
私がイオンに注目している理由は、「株価が十分に調整された」と感じているからです。
もちろん、PERだけを見ると依然として割高感はあります。
しかし、ここまで株価が下落したことで、中長期で投資を検討できる水準に近づいてきたと考えています。
なぜ株価はここまで下落したのか
最大の要因は2026年3Q決算です。
人件費の上昇が想定以上となり、利益を大きく押し下げました。
さらに設備投資負担も増加しており、円安の影響もあって投資コストが膨らんでいます。
各事業を見ても、
- GMS
- SM
- ディスカウント
- ヘルスケア
- 金融
- ディベロッパー
ほぼ全てのセグメントで人件費負担が利益を圧迫しています。
それでも買いたい理由
確かに利益面だけを見ると、まだ改善余地があります。
PERも約50倍と決して安くはありません。
ただ、株価は利益だけで決まるものではありません。
売上や営業収益は大きく崩れておらず、利益率が改善すれば評価は変わる可能性があります。
さらにイオンには魅力的な株主優待があります。
100株以上保有するとオーナーズカードがもらえ、保有株数に応じて1〜7%のキャッシュバックを受けられます。
私自身も普段からイオンを利用するため、この優待は非常に魅力的です。
そのため、一度に購入するのではなく、株価が下がれば追加で買い増す「分散購入」を考えています。
任天堂(7974)
2銘柄目は任天堂です。
任天堂も株価が大きく調整しており、少しずつ面白い水準になってきたと感じています。
株価下落の背景にあるのは、メモリ価格の高騰です。
Switchなどのゲーム機には大量のメモリが使われており、部材価格の上昇によって利益率が圧迫されています。
ただ、これは任天堂だけの問題ではありません。
ハードウェアを扱う企業全体が同じ影響を受けています。
一方で、メモリメーカーの株価は大きく上昇しました。
私は現在のメモリ価格の高騰は、一時的な局面だと考えています。
半導体業界は、
需要増加
↓
供給不足
↓
価格高騰
↓
設備投資拡大
↓
供給過多
↓
価格下落
というサイクルを繰り返してきました。
今回も多少長引く可能性はありますが、この構造が永遠に続くとは考えていません。
株価は業績より先に動くため、市場が供給正常化を意識し始めれば、ハードウェア関連企業の評価も変わってくるでしょう。
任天堂は売上自体は大きく伸びています。
利益率は低下していますが、売上基盤は崩れていません。
利益率改善の兆しが見えれば、株価も見直される可能性があると考えています。
さらに、Nintendo Switch 2の価格改定や、投資単位引き下げに関するリリースなども気になるポイントです。
株式分割の可能性もゼロではないと考えています。
インテル(INTC)
3銘柄目はインテルです。
この3社の中では、個人的には最も買いたい銘柄です。
インテルは長年苦戦していましたが、ここ半年ほどで市場の評価が大きく変わりました。
その理由は大きく3つあります。
まず一つ目は、米国政府による大型出資です。
政府が約9.9%を保有することで、国家戦略企業としての位置付けがより明確になりました。
二つ目は、エヌビディアによる出資です。
AI分野で圧倒的な存在感を持つ企業から評価されたことは、市場にとって非常に大きな材料でした。
三つ目は、業績改善です。
2026年1Q・2Qとも市場予想を上回る決算となり、実態としては黒字転換が見え始めています。
それにもかかわらず株価は決算後に下落しました。
市場は巨額の設備投資を懸念していますが、私はむしろ「良い企業が良い決算を出して株価が下がる局面」は投資チャンスになりやすいと考えています。
さらに現在の時価総額はエヌビディアの約10分の1程度です。
もちろん比較する企業ではありませんが、成長余地という意味では十分な可能性を秘めています。
今後期待しているのが、SpaceXやTeslaとの連携が噂される「Terafab」構想です。
まだ期待先行ではありますが、中長期では非常に面白いテーマだと思っています。
まとめ
今回ご紹介した3銘柄には共通点があります。
それは、「売上基盤は大きく崩れていないにもかかわらず、利益率の悪化や市場心理によって株価が調整している」という点です。
私は日本株では、このような割安になりつつある優良企業を狙うことが多く、成長株については米国株を中心に投資しています。
もちろん今回紹介した銘柄が必ず上昇するとは限りません。
ただ、「今の株価が将来の企業価値を十分に反映しているのか」という視点で見ると、いずれも長期投資の候補として非常に魅力的だと考えています。
今後も現役証券マンの視点から、株式投資や資産運用について分かりやすく発信していきます。ぜひフォローしていただけると嬉しいです。

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